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薬剤師てるちゃんのサプリメント日記

薬剤師てるちゃんのサプリメント日記

オーダーメイドサプリメントへの私の想い

オーダーメイドサプリメントは、私の熱い想いからはじまりました。
今日はそんな私の想いを書かせて頂こうと思います。
(書いていたらとってもとっても長くなってしまいました。。。すいません)

私は東北薬科大学を卒業後、薬剤師国家試験に合格し、
製薬会社の学術部という部署に配属になりました。
医師や薬剤師へ、薬の特徴や使い方を説明したり、
学会で話題となっている最新の治療法についてお話したり、
薬の営業マンであるMRに研修をしたりしていました。
忙しくもやりがいのある仕事でしたし、最先端の医療に携わっている誇りを感じていました。
十年間、日々階段を登るように、この仕事に打ち込んできました。

突然話は変わりますが、知り合いに薬剤師さんがいたら、どんなことを相談しますか?
貰ったお薬について相談したい場合もあるでしょう。
でも以外とそんな質問は少ないかもしれません。
私の場合、日頃の健康相談をされることが多かったのです。
「急に膝が痛くなって、どうしたらいいかしら? 
お医者では痛み止めした貰えなかったけど、
いいサプリメントあるかしら?」
「鉄のサプリメントなら”ヘム鉄”を選ぶといいんでしょ?」
「コラーゲンってやっぱり必要?
飲んでも吸収されないって聞いたけど、本当?」
いや健康相談というより、サプリメントの質問がすごく多かったのです。
その時、私は心の中で思っていました。
”薬剤師はサプリメントの勉強なんかしないのに”
”最先端の医療に携わっている私に、サプリメントのことなんか聞かないでほしいなぁ”と。

実は、薬科大学の授業では、
「健康食品」や「サプリメント」について学ぶ機会は全くありません。
だからこそ、私の中で ”サプリメントは怪しいもの”
”サプリメントなんか・・・”と卑下する部分があったのでしょう。
まさか自分がサプリメントの道を選ぶようになろうとは夢にも思っていませんでした。

十年も医療業界にいると、年々患者の数が増えていき、
医療費が膨れ上がっていくのを目の当たりにします。
もともと私は薬嫌いの薬剤師なんです。そのお話は今回は置いておきますが、
「病気になって、こんなに薬漬けになっては絶対にダメだ!」
「今の日本人の寿命は長いけれど、このままではどんどん短くなってしまう」
「これからはもっと予防にチカラを入れなければ」そんな危機感を募らせていました。
しかし今の自分には、病気をどう予防すればいいのかという知識はゼロ。
そもそも”薬”自体、病気になった人に使うものですから、
薬剤師が予防の知識は手に入れるには、自分から一歩を踏み出さないかぎり、
とても難しいことだったのです。

私の中でいつの間にか、薬の仕事だけをする薬剤師ではなく、
病気の”予防”の知識をもった新しい薬剤師像を求めていたのです。
多くの知り合いが、私にサプリメントのことを聞いてきたのも、
薬剤師に教えて欲しかったかったからではないでしょうか?

そんな折、無添加化粧品の”ファンケル”が、サプリメントの分野において、
新たに医師や薬剤師の専門集団である学術部を立ち上げるという話が舞い込んできました。
ファンケルは安心・安全の製品づくり、お客様のことを何より考え、
研究熱心という企業イメージがありましたから、私は直感で「これだ!」と思いました。
そして新規学術部のリーダーとして、私の新しい仕事ははじまりました。
はじめの仕事は医薬品とサプリメントの飲み合せについて調べ、
電話窓口でも答えることができるようシステム化するというものでした。
当時、医薬品を飲んでいる方から「このサプリメントを飲んでいいか」
という質問が非常に多かったのだそうです。
電話相談室ではかかりつけの医師に相談するようにお答えしていたのですが、
「医師に聞いてもわからないからメーカーに聞いている」
という方が多くてとても困っていたのでした。
医師も大学でサプリメントの勉強などないのですから当然のことなのかもしれません。
医薬品とサプリメントの飲み合せについて、色々な文献や書籍を調べる作業を、
薬剤師4名、臨床検査技師1名、栄養士2名がかりで開始しました。
“そんなに大変な作業なの?”と思うかもしれませんね。
確かに医薬品とサプリメントの飲み合わせの報告は、日本ではとても少ないのですが、
サプリメント先進国である欧米では、数多く報告されていました。
出てくるわ、出てくるわ、ものすごい数の文献が積みあがって行きました。
医薬品と飲み合わせがあるということは、
サプリメントにもしっかりと働きがあるという証拠でもあるのです。
サプリメントが有効だ、という報告は、飲み合わせの報告の100倍以上あると思っていいでしょう。
そして日本ではサプリメントとして売られているのに、
欧米では医薬品として扱われているものがあることも知りました。

最初の頃、私の心の中ではまだ、
”サプリメントって本当に効果あるのかな”という疑いの気持ちがありました。
長年抱いてきた疑いはなかなか払拭することは出来ないものです。
文献がどんどん積みあがっていく内に、私の中の疑いは
”サプリメントってすごいぞ!”という驚きと賞賛の気持ちに変わっていきました。
サプリメントの働きは、まさしく医薬品そのもの・・・と言う印象でした。
”αグルコシダーゼ阻害作用””エストロゲン受容体βにより強い親和性あり”
”NK細胞活性抑制作用”などなど、
製薬会社の学術部で使ってきた知識がそのまま必要なのです。
この働きからは、こんな副作用や飲み合わせが起こるだろう、
そんなことも容易に想像がつきました。
「サプリメントは薬剤師が扱うべきだ!」と自分の中の血が騒いだのを覚えています。
医師、臨床検査技師、栄養士の仲間と仕事をし、その思いはより強まったのです。
そして、ほとんどのサプリメントメーカーには、薬剤師はいないという事実にも驚きました。
そんな中、サプリメントの学会をつくろうとする仕事も担当していました。
まずは先駆者となるような医師や薬剤師、栄養士の先生方を探さなければいけません。
医師や栄養士の先生は見つかるのですが、薬剤師の先生はなかなか見つからないのです。
サプリメントの専門家は薬剤師であるべき!なのにです。
さて、こんな調査結果がありました。

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消費者は薬剤師からサプリメント情報を欲しがっているのに、
肝心の薬剤師がそのニーズを認識していない。
サプリをめぐるこんな皮肉な結果が、調剤薬局チェーン、まろんグループ(東京都八王子市)の
消費者意識調査で明らかになった。  
調査は2008年3月から6月にかけて、同グループの薬局に来局した患者を対象に実施したもの。
10代~80代まで、計934人から回答を得た。
サプリメントに関する情報提供を医療関係者から受けたいと思うかとの問いに、
3分の2の64%が「思う」と回答。具体的な医療職種では、医師を抑え薬剤師がトップに立った。
一方で、この患者ニーズを認識していないのが薬剤師だ。
今回の患者アンケート調査の結果をどう予測するかを事前に同グループの薬剤師に尋ねたところ、
実に64%が「(情報提供者として)薬剤師が一番求められているとは思わない」と答えた。
ギャップを反映するように、
薬剤師から実際にサプリメントに関する情報提供を受けた人もわずか4%にとどまった。

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薬局でどのサプリメントを選んだらいいか聞いても、
ちゃんと答えて貰えなかったという経験をした人が多いのも、この調査を見ればうなずけます。

サプリメントは医薬品と違い「○○病に効果がある」と表示することが出来ません。
これは薬事法で決められていることで、
良識あるメーカーのサプリメントほど何にいいのかさっぱりわからないという皮肉な結果になっているのです。
これでは何が自分に合うものなのかなかなか判断できません。
一般の人にわからないだけでなく、普通の医師・薬剤師・栄養士にとっても、
わかりにくいもの=疑わしいものになってしまっているのです。
こんな現状を変えなければいけない。
サプリメントの良さと飲み合わせなどの怖さをこれだけ知った私こそが
その先駆者にならなければならないとの想いが強まりました。

一方で、かなりいい加減な販売方法をしているサプリメントメーカーが多いことにも驚きました。
サプリメントの販売は、実は誰でも何の許可もなく売ることができるのです。
ダイエットにものすごく効果があるような刺激的な広告で購入を煽るサイト。
医薬品成分が入っている法外なサプリメントを販売しているサイトもあります。
有効な成分はほとんど入っていないサプリメントもあります。
「このサプリメントは天然なものなので副作用はありません」と安全を訴えかけるサイトもあります。
成分の含有量が表示されていないサプリメントもあります。
また妊娠中の方に安全でないサプリメントを、
妊婦さんにお勧めと販売しているところもあります。
薬とサプリメントの飲み合わせや病気を持っている方への注意など、
しっかり対応しているメーカーはとても少ないのです。
サプリメントには、色々なワナが潜んでいることを知りました。

何とか安心安全なサプリメントを選んでほしい。
より自分に合ったサプリメントを選んでほしい。
バカみたいな値段で売られているサプリメントに騙されてほしくない。
そして薬を飲んでいるのに、飲み合せの悪いサプリメントを選ぶようなことはしてほしくない。
そんな願いから”オーダーメイドサプリメント”という形が少しずつ出来上がりました。

サプリメントを飲んでいる人は多いけれど、効果的なとり方をしている人は残念ながら多くありません。
買ったサプリメントを時々しか飲まない人もいます。
途中でなんとなく効果もないからとやめてしまう人もいます。
ダイエットサプリメントを頑張って始めたけど、モチベーションが続かずやめてしまった人もいます。
サプリメントは1日数回に分けて飲むのがいいのは分かるけど、
朝飲んだらその後忘れてしまうという人もいます。
飲み始めたけど、違う商品が気になってそちらに浮気してしまう人もいます。

サプリメントは自分にあったサプリメントを続けないと意味がありません。
食事と同じ、1回だけ身体にいいものを食べても効果なんて期待できません。
そして現代人はビタミン・ミネラルが著しく不足しているという問題があります。
ビタミンやミネラルは糖質・脂質・タンパク質が体内でエネルギーとして働くために必要なものなので、
摂ったカロリーに見合うだけの摂取が必要不可欠なのです。
しかし外食が多く、冷凍食品、インスタント食品、お菓子、ファーストフードなどを多く摂る食事は、
著しく野菜が不足し、ビタミン・ミネラル・食物繊維の不足はとても深刻な問題です。
また昔に比べ、野菜に含まれるビタミン・ミネラルの量が減っているため、
頑張って食べてもなかなか思うように補充できないという悲しい現実もあるのです。
悲しいことに多くの人が、サプリメントに頼らなければ必要とされる栄養素を満たすことが出来ないのです

“どうやったらサプリメントをしっかり続けることができるだろうか・・・”
1回に飲む分がパッケージされていれば飲みやすいのでは?、
1日2回だったら続けられるのでは?、
誰かに応援されていれば続けれるのでは?、
何か不安があった時に相談できる人がいれば続けられるのでは?、
しっかりと必要性を伝えられれば続けられるのでは?

全てを解決する方法。それがファルラの”オーダーメイドサプリメント”という形でした。

すごく斬新なもという訳ではありません。
漢方薬局のサプリメント版というのが一番近いかもしれません。
むしろ昔ならではの方法と言えるかもしれません。
気軽に相談できて、親身に考えて、体調を見ながらコントロールして、一緒に頑張る。
ただそれだけなのです。
町の漢方薬局や個人薬局がどんどんなくなり、ドラックストアにとってかわり、
コンビニエンスストアで薬が買えるようになりました。
薬剤師にじっくり相談する場所はどんどんなくなっているのです。
でも相談する場所は絶対に必要だと私は思っています。
絶対なくなってはいけない場所なのです。

簡単なカウンセリングに答えると、コンピュータでパパッと診断されるオーダーメイドもありますが、
ファルラのオーダーメイドサプリメントはコンピュータ診断ではなく、
人が1時間近くかけてサプリメントの摂取パターンを考え出す時もあります。
人間の身体はとっても複雑です。食事の内容だってひとそれぞれ、
普段の運動習慣や悩みだって、誰一人同じパターンの人はいません。
何通りかのパターンで判断できるものではないのです。

正直、こんな面倒なことをするお店はほとんどないと思います。

でもファルラはやめるわけにいかないのです。
お客さんが必要としてくれているのをひしひしと感じるから。
喜んでくれる人がいるから、安心して相談できると言ってくれる人がいるから。
サプリメントで悩んでいる人がいる以上、薬を飲む人がいる以上、
健康の悩みを抱えている人がいる以上、続けていくのが私の使命なのです。
そして違法なサプリメントを売る業者がいる以上、
誇大広告でサプリメントを売りつけるメーカーがいる以上、戦わなければいけないのです。

お店の名前である「ファルラPharla」は、Pharmacisit(薬剤師)とPlus(プラス)を合わせた言葉です。
「私たちは、薬だけの知識でなく、予防・サプリメント・病気のことなど、色々な知識をもった薬剤師です」。
そんな思いを込めてつけた名前です。
日々努力し、誇りを持ちながらも、真摯にお客様のことを考える姿勢を持っていたいと思っています。

こんなに長い文章を最後まで読んで下さり、本当にありがとうございます。
是非オーダーメイドサプリメントであなたの身体の声を聞かせ下さい。
健康で美しい身体を手に入れるお手伝いをさせて下さい。
そしてあなたを支える薬剤師がいることを思い出して下さい。笑顔でお待ち申し上げています。

(2009.9.18)


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